
〜高齢者の心を動かすケアプランのヒント〜
モニタリング訪問の中で、ケアプランの目標となるようなことがないか、ご利用者と会話を進めていました。ふと、「大阪万博が賑わっていますね」と話題を振ると、ご利用者の話は過去へとさかのぼっていきました。
「昔はいたずらっ子でねぇ」と笑いながら話し始めたご利用者。やがて話題は、同級生が次々に亡くなったことや、近所に話し相手がいなくなってしまったことへと変わっていきました。
地域のデイサービスや100歳体操への参加を提案してみたのですが「自分には合わないんですよ」とやんわり断られます。
それでも、ご自身でバスに乗って買い物へ出かけ、料理番組をヒントに自分の食事を作る日常があるそうです。「この毎日が、できるだけ長く続いてくれたら嬉しいんです」とご本人の口からしみじみと語られました。
「じゃあ、”何気ない毎日を続けられること”を目標にしましょうか」と問いかけると「90歳を越えたけど、まだ頑張りたい」と、はっきりした声で返ってきました。ご本人の思いを反映した、新しいケアプランが出来上がりました。
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