介護サービスを提供する私たちが日々感じていることがあります。それは「ちょっとした工夫で、介護はもっと楽に、もっと安心になる」ということです。
家族介護教室では、次のようなテーマで情報発信をしてきました。
- ベッドも車いすも何でも良いわけではない
- 尿とりパッド、オムツなどを正しく使ってほしい
- 水分はしっかり摂ってほしい
- 口腔ケアを大切にしてほしい
- 食事は元気の源
- 介護サービスを上手に使ってほしい
- 暖房器具の使い方にも注意してほしい
「ベッドも車いすも何でも良いわけではない」を伝えた取り組み
このテーマでは、**法人内で「福祉機器展」**を開催しました。
ベッドは家具店で購入するものと思っている家族も多く、「レンタルなんて考えていなかった」という声もありました。また、車いすについても「通所サービスのときしか使わないから、普通ので十分」「高いお金を払うのはもったいない」という考えを持つ方が少なくありません。
でも、実際に普通型車いすに長時間座ってみると、意外と疲れたり、腰が痛くなったりします。一方で**モジュール型(調整可能なタイプ)**に自分の体を合わせて使ってみると、その違いを実感できます。「本人に合った車いすを選ぶことが、どれほど大切か」それを、体験を通して理解していただくことができました。
ご家族と一緒に考える時間
福祉機器展では、住宅改修の情報も紹介しました。段差解消や手すりの設置など、「こうすれば転ばない」「ここを直せば安全になる」といった実例を交えながら、スタッフとご家族が一緒に考える時間になりました。参加した職員からも「へぇー!」と驚きの声が上がる場面があり学び合いの時間になりました。福祉用具を実際に見て、触れて、体験することはとても大切です。
介護は「道具」や「知識」を上手に使うことで、ぐんと楽になります。これからも、家族介護教室を通して、介護が少しでも前向きで、笑顔のある時間になるようお手伝いしていきたいと思います。