親の介護に関わってみて、あらためて感じたことがあります。
まず、施設の食費や居住費についてです。同居家族に住民税の納税者がいると免除にならず、本人の年金だけでは足りないときに家族が負担することがあります。本来は「本人の収入のみ」で判断して欲しいところですが、自治体によっては世帯分離ができる場合とできない場合があり、二世帯住宅のようなケースでは認められることもあります。
こうした現実を考えると、「仕事をやめて介護に専念すること」はとてもリスクが大きいと感じます。ずっと一緒にいると心身ともに疲れてしまい、実の親子でも関係がぎくしゃくしたり、介護する側が体調を崩してしまうこともあります。
だからこそ、介護サービスはできるだけ早くから利用して、「困ったときに相談できる先」をつくっておくことが大切です。他人にお世話になることや施設に入所することは、決して「かわいそうなこと」ではありません。むしろ、介護者が病気になってしまえば、家庭全体が崩れてしまいます。
介護は家族の誰か一人で抱えるものではなく、制度やサービスを活用しながらみんなで支えるものです。
まとめ
- 施設の食費・居住費は家族の収入で左右されることがある
- 介護のために仕事をやめると、経済的にも心身的にも大きな負担になる
- 介護サービスを早めに利用し、相談できる先を確保しておくことが安心につながる
- 施設入所や他人の支援は「かわいそう」ではなく、家族の生活を守るための大切な選択
- 誰か一人に任せず、制度・サービス・家族みんなで支えることが大切