介護者の時間

「あんなにしっかりしていたのに」という願いと、向き合う勇気。〜今の姿を認めることから始まる介護〜

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こんにちは。ケアマネのはせさんじますです。

日々、多くのご家族の相談に乗っていると、胸が締め付けられるような場面に出会うことがあります。

「あんなにしっかりしていた父が…」「几帳面でなんでもこなしていた母が…」

ご家族の心の中には、今も「元気だった頃の凜とした親の姿」が鮮明に残っています。だからこそ、今の衰えを目の当たりにしたとき、無意識に「あの頃の姿」に近づけようと、懸命に医療や介護サービスを組み込もうとされるのです。ご本人もまた「自分はまだ何でもできる」「介護なんて必要ない」と、変化を受け入れられずに過ごしていることもあります。

頑張れ」が重荷になるとき

リハビリの目標を立て、改善に向けて努力するのは素晴らしいことです。「良くなりたい」という意欲が、驚くような回復を見せることも実際にあります。

しかし、その「頑張れ」という期待が、今の本人にとって高すぎる壁になってしまうこともあります。「出来ないこと」を突きつけられる毎日が精神的な負担になり、かえって動く気力を失わせてしまう……。そんな切ない状況を、何度も目にしてきました。

理想の姿と、現実の姿。そのギャップを埋めるのは本当に難しいことだと痛感します。

否定せず、寄り添いながら「今」を見つめる

私たちが作成するケアプランには、ご家族の「こうなってほしい」という願いも込められています。専門職の目から見て「理想が高いかな」と感じても否定はしません。ご家族の提案を尊重しプランを実行してみます。大切なのは、その後のプロセスです。計画通りに進まない場合は、サービス担当者が集まるカンファレンス(サービス担当者会議と言います)を開きます。そこで現場のスタッフからありのままの状況をご本人、ご家族に客観的に伝えてもらいます。

少しずつ、今の姿を受け入れていく

現実をすぐに受け入れるのは苦しいものです。日々の様子を共有していくうちに、少しずつ、ゆっくりと「今の本人の姿」が見えてくるようになります。「今の姿」が見えてくると介護の仕方は変わります。「今の状態のままで、楽しく過ごす」を考えるケアプランに。理想を求める家族の愛情、戸惑う本人のプライドも、どちらも大切にしながら、これからも支援を続けていきたいと思います。

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